ウイッグ(かつら)を科学する【衣服圧】―ウイッグ着装による「むくみ」について考えるー

 何かの原因で髪の毛を失う時もあれば、闘病中に止むを得ずかつらの使用を選択することがあります。ストレスが多い現代では、必ずしも抗がん剤だけでなく、更年期で出会う様々なストレスから生じる突然の脱毛現象!急な外見の変化でかつらを使用する女性が増えています。

 医療ウイッグ選びには髪の形や色・長さなど、外見だけでかつらを選ぶ方が多いのが現状です。しかし、わたくしが注目するのはかつらの内側です。ウイッグ(かつら)は意外に体にかかる負担が多く、長い時間使うことで顔や頭にむくみが出来ることが分かってきました。オシャレで被る帽子と違い、頭部に接する面積が広いため血流の低下により、頭・首・顔の周辺に大きな負担がかかります。頭部を支える首や肩はかつら圧による筋肉への血流低下が低下し、疲労感や肩凝りを誘発することもありむくみは外見からもわかります。

参考図1.一日を終えかつら脱着時のむくみ状態写真(午後20時頃)
かつら着装による頭部のむくみ状態を撮影・非常に疲れやすく、着装時常にストレスを感じやすい状況である。かつら着装での働く女性には
体や心に受けるストレス度は非常に高い!
参考図2.朝~かつらの着装直前の頭部の状態(08時頃)
むくみの幅、夜と朝の差が大きく感じられる状況が繰り返され
頭部だけでなく顔のむくみもかつらの装着前後の差は大きい

どのくらい重いものなんだろうか?!
どのくらい圧力がかかるだろうか?!
どのくらい筋肉に影響を及ぼすものなのか?!

 ウイッグ(かつら)の中で起きている現象やその理由で起きる体の変化を解明したく、身体の変化や影響を分析しながら研究を続けています。その中でかつらの着圧が起こす頭部から顔面にかかる影響を解明したく着圧を図る圧力測定を行いました。かつらの内部を数値化すると、着圧によるストレスが非常に高いことが分かりました。特に骨格の動きや仕組みによって刺激される場所や圧力は差が大きいこともこの研究で解明することが出来ました。

 消費者はウイッグの体への影響を理解して、購入しているのか?販売側も正確に理解しているのか?ウイッグによる頭皮や毛穴へのダメージを考えて作っているのか?研究をしながらも医療ウイッグが持つ今後の課題と研究の大切さが感じられる実験データが得られました。

 特に闘病中のウイッグ使用者は皮膚や頭皮環境もデリケートになっているため、心の負担を減らし、体にも心にも優しい新たな医療用ウイッグの研究が急がれます。

次回は
ウイッグ(かつら)装着の衣服圧(被服圧)を比較対象(アイテム)で比較します。
続く・・・

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